SPECIAL

TVアニメ『キリングバイツ』
12週連続インタビュー
第11回 潘めぐみ(三門陽湖役)

――第11話の放送が終了しました。改めて第11話のあらすじ紹介をお願いします。

潘  最強と言われる「ティガ」をも打ち倒した「パンゴリン」の城戸が難攻不落の相手でしたね。凶刃な身体を持つ城戸に、「ラーテル」がどう牙を剥いて立ち向かって行くのかが見どころだったと思います。また、城戸の悲しい子供時代も明かされましたね。 Bパートではいよいよ「ラーテル」と城戸との勝負に決着がつきます。身体や力が強い以上に、「勝つという想い」が「ラーテル」を勝利に導きました。でも結局、ヒトミも力尽きて倒れてしまい、そこで残っていたのは…!?

――第11話の見どころはどこですか?

潘  やっぱり「誰が勝つか」というところです。ここまで戦いを続けて来て、「ラーテル」や「チータ」、「ティガ」等、明らかに強そうな闘獣士(ブルート)がたくさん登場しました。でも「誰が勝つかは最後まで分からないぞ」というところが『キリングバイツ』の面白さだと思います。陽湖としては、「勝った!」と自信満々で勝利宣言をしたのにも関わらず、負けてしまい恥を晒してしまったところが見どころです。

――表情の変化が激しい陽湖ですが、演じてみていかがでしたか? また、特にお気に入りの表情はどこですか?

潘  表情のインパクトが強い陽湖ですが、その見た目に負けず、内面の魅力も伝わるように意識しました。お芝居を付けていかに面白がってもらえるかが、今回凄く試されましたね。最初の頃は、財閥のお嬢様なので「上品さ」を意識して演じていたのですが、「獣獄刹(デストロイヤル)」が始まり、野獣のような激しい陽湖が現れてしまい…(笑)。その中でも「上品さ」は失わないように演じました。陽湖のお気に入りの表情は第11話で「パンゴリン」が「ラーテル」に負けたときです。もう1つは第4話の野本の「思考停止作戦(オペレーションアンシンク)」を聞いた陽湖です。あれが陽湖の表情が崩れる発端だったと思うんです。

――アフレコの感想をお聞かせ下さい。

潘  陽湖を演じるにあたって、特に苦労するところはありませんでした。しかし陽湖は「おじい様を助ける」という目的で「牙闘(キリングバイツ)」に参加して、「牙闘」というギャンブルに魅せられて堕ちていく人物です。そういうことを自分は実際に経験したことがないので、いかにお芝居で表現するかに凄く集中しましたし、エネルギーを使いました(笑)。また収録現場には、たくさんの先輩方がいたので凄く緊張感がありましたが、休み時間になると和気あいあいとしているんですよ。「あそこの陽湖の表情よかったね」とか「獣化すると本当にこんな風になってしまうんだね」とか。動物の話題で盛り上がることが多く、みんなでラーテルの写真を見たり、動物の皮で作ったランドセルの話をしたりしました!

――野本に対して敵対心を剥き出しの陽湖ですが、陽湖にとって野本はどのような存在だと思いますか?

潘  陽湖にとって野本は苛立たせる相手であり、屈辱を味わわされる相手でもあり、認めたくないイレギュラーな存在なのだと思います。そして陽湖が野本と対峙すると、陽湖の欠点ばかりが出て来てしまうので、野本はある意味で天敵です。野本役の羽多野さんとの掛け合いは面白かったです。特に印象に残っているのは「思考停止作戦」ですね。勝ち誇った顔から「何もしてこない!? というか思考停止ってどういうこと!?」というリアクションを取るのが大変でした(笑)。笑ってはいけないので、収録現場も「牙闘」状態でしたね。お芝居のぶつけ合いが凄く楽しい作品でした! 

――もしご自身が獣化するなら、何の生き物が良いですか?

潘  ノドグロミツオシエですかね。『導け!オシエちゃん』を見ていると、ミツオシエという生き物は最強なのではと感じるようになりました。「ラーテル」に幾度となく打ちのめされてもめげないので、ミツオシエこそ鋼のメンタルの持ち主だと思います。あと単純に自分の力で空を飛べるじゃないですか! 音痴になるのは困りますが、音痴も込みで最強だと思うので、ミツオシエが良いです!

――担当キャラ以外で気になるキャラがいたらお聞かせ下さい。

潘  「ヒポポタマス」です。岡島はズルいです! 演者が大川さんというだけでもズルいのに、そこに鹿児島弁を出されたら勝ち目はないですよ。だから大川さんのお芝居も込みで大好きです。それと「ヒポポタマス」が「カバタックル」をした後のナレーションも好きです! 「カバは速い!」という諏訪部さんのナレーションは現場でも抱腹絶倒でした。説明が面白いので普段馴染みのない動物にも興味が湧きますよね。『キリングバイツ』は命がけの動物図鑑だと思います(笑)。あと八菱財閥の岩崎が凄くて、谷中さんの声であの「コングラチュレーション!」を聞くと一気に場が持って行かれますね。先輩たちが演じたキャラクターが全部大好きなんですよ。財閥のおじ様たち! もうおじ様勢、万歳です(笑)。

――次回はいよいよ最終話です。第12話のご紹介をお願いします!

潘  勝者の決まった「獣獄刹」に謎の刺客が現れます。今回の「獣獄刹」を陰から脅かす展開、それが誰の思惑なのか、その思惑を誰が食い止めるのか! 次の放送が最終回ですが、エピローグでありつつ次の物語への序章であるような感じになっているので、期待が詰まったエピソードになっているのではないでしょうか。そんな最終話の中でも、注目は野本のこれからですよね。彼はこの後どうなってしまうのか…!? 陽湖的には、この回こそ彼女の表情を見てください。本当に酷いので(笑)。「残念な美人」とはこの人のためにある言葉だと思います。

――それでは最後に視聴者へメッセージをお願いします。

潘  私が原作を読んでいた当初は、主人公の活躍を描く王道的な展開をイメージしていました。でもその王道を加味しつつ、ひっくり返していくのが『キリングバイツ』です! 「本当に鋭い牙を持った人物は誰か」というのは、たぶん最後になってもわからないのではないかと思います。なので是非皆さんもそれを考えながら、アニメも原作も楽しんで頂けたらと思います。引き続きよろしくお願いします!